倉方 雅行 くらかた まさゆき
欧米遊学 PREV << RETURN to PROFILE >> NEX

倉方雅行とやすこは、1988年〜89年にかけて欧米を遊学した。当時は、まだヨーロッパは東西に分かれており、強制両替があるなど東側に渡航することがとても大変な時代であった。
現在のようにインターネットも無く、人の紹介があったとはいえ、もっぱら手紙と電話だけが通信手段で、それを駆使して各国の著名なデザイナーを訪ねた。アメリカン・エキスプレスのオフィスが私書箱代わりに使われていたのもこの時代ならではである。
日本では、昭和天皇が危篤状態であった。そのニュースもNHK国際放送「ラジオジャパン」のアフリカ、ガボンからの中継による短波ラジオで知り、崩御はNew York Timesの一面で知ることになる。

その長旅の中で、行く先々手厚い歓迎を受ける。それに対しての恩返しもできないことを相手に伝えると、「君ができるときに、頼ってきた人たちにそれを返せばよい。」ということば、つまり「Pay It Forward」に感動し、倉方雅行は今でも座右の銘にして居る。この時、デンマークで知り合ったデザイナーの白夜の夕食での、キャンドルの演出が自身の原点なって、オリジナルプロダクトのキャンドルホルダーを作り始めた。